大阪 光ゴム工業株式会社

ゴム接着・色づけシリコーンゴム等の多品種・小ロット生産

ゴムについて

シールゴムの役割

シールゴムが欲しいとの問い合わせが良くあります。

シールの役割は外部から異物の混入を防止したり、内部から気体や液体が流出する事を防止することです。たとえば防水性は外部から水が混入する事を防ぐ機能であり、エンジン内部からオイルの漏れを防いでくれるのがオイルシールです。

しかしながら十分に使用用途を調べて作成しないとあと、あとから大きなトラブルの原因にもなります。以前、スペースシャトルが打ち上げ後に爆発事故を起こしました。その原因はゴムパッキンが十分にシール機能をはたさずに燃料が漏れだしたのが一因とされています。たかがゴムパッキンではなくこのように大きな事故の原因となります。

弊社で承る場合においても少なくても使用温度、屋外暴露、水、油などのシールパッキンの使用用途をお聞きして作成するようにしています。

寒冷使用でのゴム材料の選択

ゴム材料は寒帯でも熱帯でも使用されます。 とくに寒冷地で使用する場合は、ゴム材料の選択が大切になります。 ゴム材料の使用下限温度に注意することが重要です。

どんなゴムでもある一定の低温度に達し衝撃を与えるとガラスのように粉々に割れてしまいます。これをゴム業界では「ガラス転移温度」と言います。

一般的に寒さや冷凍環境でもゴム特性が失われないゴムは、シリコーンゴムであったりブタジエンゴムです。

下記に各種ゴムのおおよその使用下限範囲を示します。

天然ゴム              -50度

スチレンブタジエンゴム      -50度

ブチルゴム             -70度

エチレンプロピレンゴム      -70度

ニトリルゴム             -40度

クロロプレンゴム          -70度

ブタジエンゴム           -100度

シリコーンゴム           -110度

材料選びの参考にして下さい。
ですからゴム製品を設計するには、使用条件の詳細を知る事が非常に重要になります。

合成ゴムとは

私たちは、ゴムを扱い製品を作る会社ですが、ゴムと言っても種類が非常に多くて奥深いのです。

天然ゴム以外に合成ゴムと言われ、主に石油を原料にしたゴムがあります。その種類は大きく分類しても15種類くらいあります。有名なゴムでは、シリコーンゴム、ウレタンゴム、アクリルゴムなどがあり、少しは、耳にされたことがあるかもしれません。

例えば、シリコーンゴムと言っても市場には100種類以上のシリコーン原料が流通しています。

では、何故合成ゴムにそれほどの種類があるかと言うと、合成ゴムは、自動車産業の発展と共にガソリン、エンジンオイルに耐性があるゴムが求められたり、雨などの水にさらされても劣化しないゴムであったり、乾燥や太陽の紫外線に対しても劣化しないゴム材料であったり、又、タイヤのチューブにおいては、気体(空気)を透過しないゴムが求められます。そうじゃないとすぐに空気が抜けてパンクしますよね。

自動車産業以外の分野においても、ゴルフボールの芯に使用するゴムは、大きく弾むことが求められます。(これによって飛距離は大きく違います。)

食品や医療品に使うゴムは、哺乳ビンの乳首のように口に入れても無害、無臭の性質が求められます。

その上、ゴムの硬さに対する要求もさまざまで、輪ゴムのようにやわらかくて伸びるものからプラスチックのように硬いものまで使用状況によりいろいろあります。

このような理由から本当に多種多様なゴム原料があり、ゴム製品を作るときは、使われる製品の用途や環境を良く調べた上で、ゴム配合設計をすることが非常に大切です。

これが一番難しいのですが…。 私たちもお客様の要望に応えるべく、経験を重ね努力する日々です。

天然ゴムのお話

主に自動車タイヤの原料として使われている天然ゴムは、もともとメキシコからアマゾンの熱帯地域に育成しているHevea Brasiliencisと言う種類のゴムの木を当時のイギリス人が、ヨーロッパに持ち帰り、東南アジアにて栽培を始めました。今では、タイ、インドネシア、マレーシアで世界の多くのゴムの木が生産されています。ゴムの木の栽培は、このあたりの熱帯地域でしか栽培できません。最近では中国をはじめとする資源争奪戦が始まり、材料価格も年々上昇傾向にあります。

このゴムの木の樹皮に傷をつけ出てきた樹液を採取し、凝固させたものが天然ゴムです。ゴムの木の栽培が可能な地域は、北緯20度から南緯20度の地域で、年間降雨量が2500mm以上あるところなので、どこでも育つわけではありません。
天然ゴムは、木が育つ時に二酸化炭素を吸収し、ゴムの樹液が取れなくなった後は、木材資源としても使う事が出来る事から地球環境に良い資源と言えます。
近年、中国やその他の途上国における産業の発展からゴム需要が増えつつあり、資源が徐々に足りなくなってきているようです。今後の石油資源問題やゴム需要の増加からもますます天然ゴムは大切な資源となっていくと思われます。

ゴムって何?

世の中の素材を大きく三つに分けるとセラミック素材、金属素材、高分子素材に分けられます。
その中でも高分子素材は、ゴム、繊維、プラスチックに分けられて主に石油を原料として、人口的に生成する事が出来るものです。
特にゴムとプラスチックの違いは、私達が普通に生活をする温度帯で弾性を持つものをゴム、室温では硬いものをプラスチックと呼んでいます。
ゴムの歴史は古く、古代メキシコ付近のマヤ、インカ文明の時代には天然ゴムボールを用いて宗教的な球技が行われていたそうです。
それをコロンブスが発見してヨーロッパに伝えたのがゴムの始まりです。